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量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス)
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| 商品カテゴリ: | 物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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| セールスランク: | 45426 位
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和田純夫著『量子力学が語る世界像』(講談社・ブルーバックス)を読んで
波は粒子とは異なり、無数の歴史を内包するものであることがホイヘンスの原理から理解できること、大学の教科書では具体的イメージが掴みにくいハイゼルべルグの不確定性原理についても、一般的な波の性質として理解できることなどがとてもわかりやすく説明されており、まさに“目から鱗”の快感を覚える一冊でした。 しかし、著者が、「実在」は人間の観測を越えた存在でなければならないとし、多世界解釈の立場に基づき、量子力学が表している世界、つまり共存している状態の全体を「実在」と捉えようとしている点には実証科学の立場から納得しがたい思いが残りました。人間の観測を越えた部分の想定はあくまで人間の観測結果を予測するための便法と考えるべきで、これを実在と考えることはやはり科学の本質を歪める危うさを感じます。そこまでして主体に影響されない客体という考え方を保持すべきなのか、改めて考えてみる必要があるように思います。 また、著者はアインシュタインの「神様はサイコロをふらない」という要請に応えるべく「確率」という概念も量子力学から切り離します。すなわち、コペンハーゲン解釈のように「確率解釈」という天下り的な仮定を用いず、観測前の共存している各状態の「共存度」から直接、いわゆる確率的現象を説明できるとしています。 しかし、当時のコペンハーゲン学派の研究者は、科学の地平線の向こう側にある得体の知れない「共存度」なるものをそのままこちら側に持ち込むことを避けて敢えて「確率解釈」を天下り的に持ち出したとは考えられないでしょうか。
初心者にも分かりやすく
量子力学と聞くと取っつきにくいイメージがあるが、それを平易な文章で綴った分かりやすい入門書。数式などは、ほとんど登場しなくても、感覚的に分かるように努めている。 著者は、量子力学の多世界解釈という立場から主張するため、やや偏向的なきらいもあるが、出来る限りニュートラルな立場から解説しようとする姿勢が伺える。いずれにせよ、初心者には分かりやすい一冊といえる。
講談社
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